フリーランスといえば、会社勤めのように就業時間や就業場所に縛られず、基本的には自由に働くことができます。一日中仕事をしていても自由ですし、逆に一日遊んでいても自由です。深夜に仕事をするのも自由ですし、お昼に長い食事に出かけても、誰も文句を言う人はいません。
しかしその反面、自分の体が資本であり、怪我や病気などによって突発的に仕事ができなくなってしまっても、代わりに仕事を完成させてくれる人はいないのです。フリーランスになると、仕事が不安定であるため、1日24時間、1年365日営業という状態であることが少なくありません。仕事に実際に掛かりきりになっている時間はもちろんのこと、そうでなくても電話やメールによる連絡や仕事の依頼は、どんな時間帯であれ、できるだけ逃したくはないものです。休日を意識してスケジュールに組み込んでおかなければ、仕事がいつの間にか立て込んできて連日の徹夜になることも大いにあり得ます。特にパソコンで作業をし続けるような仕事であれば、終日パソコンの前から一歩も動かずに過ごすということにもなりかねません。会社勤めであれば、通勤時間や移動時間がありますが、自宅開業となれば、文字通り動かずに済むのです。
そこでフリーランスの悩みとして、毎日の生活で時間が不規則となってしまうということがあります。最初は綿密なスケジュールを立てて、できるだけ規則的な生活を心掛けていても、仕事に集中する余り昼夜逆転してしまい、朝が起きられなくなってしまうという人もいます。会社勤めのように始業時間と終業時間がきっちりと決められている生活から自由になると、つい油断してしまうようです。フリーランスとはいえ、クライアントとの打ち合わせやトラブルの解決など、昼間に緊急に連絡を取る必要がある場合もあり、連絡が遅れると信頼関係を傷つけることにもなりかねません。
フリーランスの仕事は単発とはいえ、継続的に依頼されるクライアントとの信頼関係は重要です。最近はネットワーク環境が整備されて、メールなどで連絡を済ませる場合も多くなりましたが、誤解や行き違いで思わぬトラブルを生む危険もあるため、コミュニケーションは密にとる必要があるのです。
そして仕事に没頭していると、パソコンの前から動く必要がないため、運動不足になりがちです。会社勤めのように定期検診などありませんし、どれだけ仕事をし続けていても、同僚や上司が気が付くという環境にもありません。また忙しい余り、食事もそこそこに休憩もとらず、連日ひたすら仕事をし続けていれば、生活習慣病など思わぬ病気を背負い込むことにもなりかねないのです。
フリーエンジニアにとって、クライアントとの契約が口約束で済まされてしまうと、「言った」「言わない」の水掛け論になった場合、自分の身を守る術がありません。業務委託契約を結ぶのであれば、少なくとも双方がお互いに権利を行使し義務を負う以上、合意内容を記した契約書を作成し、署名捺印した原本を1通ずつ保管するのが原則です。こうしておけば、後に裁判になっても、この契約書が証拠となります。仮に一方から差し入れるだけの場合にも、コピーをもらうようにしましょう。
契約書は必ず2通の続きを読む体が資本のフリーランスにとって、健康は基本中の基本です。クライアントから依頼を受けた仕事の完成は自分の責任であり、たとえ突発的な病気や怪我によって仕事ができなくなったとしても、自分の代わりはいないのです。仕事の完成が納期に間に合わなかったり、あるいは完成した仕事が希望に合わなければ、クライアントから賠償を求められるかもしれませんし、そうでなくても信頼関係が損なわれ、その後の契約の継続も怪しくなります。
健康が資本の続きを読むフリーエンジニアにとって、案件の獲得は文字通りの死活問題です。従来どおりの人脈を利用した知人による紹介から、少しずつクライアントを広げて行くという手法は健在です。しかし最近では、フリーランス向けの案件紹介サービスを展開する、専門のエージェントを利用するという手もあります。第三者が介在することでフリーエンジニアの交渉力が高まったり、契約を明確化するなど、最適なマッチングをサポートする体制を整えています。
問題が起こりにくい案件獲得法の続きを読むIT業界では悪しき慣行として、「偽装請負」が横行していると言われています。それに加えてフリーエンジニアは、二次請けや三次請け、あるいは四次請けという形で仕事を受託している場合もあり、そのために「二重派遣」の問題も生じます。これは労働者派遣法違反となると同時に、職業安定法にも違反することになるのであり、処罰は知ってか知らずか、そのようなフリーエンジニアを受け入れているエンドユーザー企業にも及びます。
フリーランスがクライアントと業務委託契約を結ぶ際、契約書の内容に曖昧な点があると、後々クライアントと揉める可能性があります。トラブルを防ぐには、業務内容や報酬などを契約書にしっかりと明記しておくことが大切です。
契約書で明記しておくべきことの続きを読むフリーランスとは、一般的に会社など組織から独立した働き方を意味します。最近では企業が業務のアウトソーシング化に積極的なこともあって、フリーランスが活躍する場も広がっています。会社勤めのように会社の指揮命令に服することなく、仕事時間も仕事場所も自由であり、仕事の選択そのものも自由です。その一方で会社勤めのような身分の保障はなく、仕事を上手く獲得出来れば収入が上る代わりに、収入は不安定で、怪我や病気をしても生活の保障はありません。